新年、あけましておめでとうございます。
平素より当院の診療にご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。
2025年の干支は「巳(み)」です。蛇は古来より、医療や治癒の象徴として世界中で親しまれてきました。世界保健機関(WHO)のシンボルマークでもある「アスクレピオスの杖」には蛇が巻き付いており、これは医療と癒やしの象徴として、今日も世界中の医療機関で使われています。また蛇は脱皮を繰り返すことから、再生と成長の象徴としても知られています。
当院は今年で開院5周年を迎えます。この節目の年に、私たちも蛇の持つ「再生と成長」の精神に倣い、医療の質のさらなる向上を目指して新たな挑戦をしてまいります。
具体的な取り組みとして、通院先にお困りのてんかん患者様の受け入れ拡大や、在宅医療体制の充実を進めてまいります。また、クリニックイベント「みんつく!」第3弾の開催など、地域に根差したサービスの提供にも努めてまいります。特に今年は、小金井市を中心とした近隣地域において、医療的ケアを必要とする患者様とそのご家族様、そしてきょうだいの方々への支援体制を強化してまいります。
さらに、小児から成人への移行期医療や、重複障害をお持ちの患者様など、医療の狭間でお困りの方々へのケアにも引き続き力を入れてまいります。専門性の高い治療については、高次医療機関との連携のもと、当院での診療提供を強化いたします。例えば、デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対するビルトラルセンの点滴治療、痙縮治療のバクロフェン持続髄注療法、難治性てんかんに対する迷走神経刺激療法など、患者様の通院負担軽減に向けた体制づくりを進めてまいります。
蛇は脱皮を通じて成長していきますが、それは古い殻を脱ぎ捨てる勇気があってこそ可能となります。当院も従来の診療の枠にとらわれることなく、新しい医療ニーズに柔軟に対応し、患者様により良い医療を提供できるよう、日々研鑽を重ねてまいります。
最後になりましたが、当院は開院以来、地域の皆様に支えられ、育てていただきました。今後も患者様やご家族様の声に真摯に耳を傾け、よりよい医療の提供に努めてまいります。些細なことでも、お気づきの点やご要望などございましたら、どうぞお申し付けください。
本年も変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
東小金井小児神経・脳神経内科クリニック
院長 生田陽二