9月26日発売!
生田 陽二 著
小児期発症慢性疾患患者に寄りそう
希望の移行期医療
当院は2020年4月に、移行期医療のひとつのあり方をご提案するために開業いたしました。それから3年が経過し、開業後の取り組みに少しずつ手応えを感じてきております。
小児期発症慢性疾患の小児期から成人期への移行には多くの問題がありますが、その中でも私の専門であるてんかんをはじめとした小児神経疾患は移行に際して種々の障壁があります。
小児科から成人診療科へ、という「転科」ではなく、患者様が「継続して良質な医療を受けられる」ように「つなぐ」ことが移行期医療の本質だと私は考えています。そこには転科だけでなく、医師同士の情報共有のみならず、患者自身の自立支援、社会生活の支援、家族支援などさまざまな意味合いが含まれるのです。
そのためにはさまざまな移行の形があって良いと思いますが、開業以来当院で実践してきた、主治医がハブとなって必要な医療機能と繋いでいく、小児と成人、診療所と病院、医療と社会の「かけはし」となり「病診連携」の仕組みを活用して患者様に切れ目のない医療を提供していく当院の方法論を書籍にまとめてみました。
患者様とそのご家族様といった当事者の方々はもちろん、移行先に困っている小児科医、移行を受けてくださっている成人診療科の医師、移行期の患者様をご支援くださっている通所施設や教育機関、医療福祉施設の専門職の方々など幅広くご参考にしていただける内容となっていると自負しております。
9月26日より順次全国の大型書店、Amazon、楽天ブックスをはじめとしたネット書店にて発売されますので、ぜひお手に取っていただけますと幸いです。
※本書でご紹介している移行準備状況評価アンケート(TRAQ)日本語版の版権は京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻健康情報学に帰属します。